朗読(宮沢賢治)

2009年11月23日 (月)

宮沢賢治『虔十公園林』~ひねもす朗読会~

20091123_0211_edited1深川そら庵で行われた「ひねもす朗読会」に参加してきました。
今年最後の朗読会です。
今日の作品は宮澤賢治「虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)」。。
私の好きな賢治の作品のひとつです。

「虔十公園林」を知らない・・という人が結構多いので・・
どんなお話か聴いて頂きたくて、先ほど急遽録音もしてみましたが・・・
やはりライブでやるほうが情景の思いつくままに読めるので・・気持ちがいい。。自宅録音の技術では、台詞の部分の声の大きさを抑えたりしないとならないので、難しいのですbearing

「虔十公園林」   宮澤賢治

虔十はいつも縄の帯をしめてわらって杜の中や畑の間をゆっくりあるいているのでした。
雨の中の青い藪を見てはよろこんで目をパチパチさせ青ぞらをどこまでも翔けて行く鷹を見付けてははねあがって手をたたいてみんなに知らせました。
けれどもあんまり子供らが虔十をばかにして笑うものですから虔十はだんだん笑わないふりをするようになりました。
風がどうと吹いてぶなの葉がチラチラ光るときなどは虔十はもううれしくてうれしくてひとりでに笑えて仕方ないのを、無理やり大きく口をあき、はあはあ息だけついてごまかしながらいつまでもいつまでもそのぶなの木を見上げて立っているのでした。
時にはその大きくあいた口の横わきをさも痒いようなふりをして指でこすりながらはあはあ息だけで笑いました。
続きはこちらで・・・「青空文庫」

虔十は少し足らないところがあるけれど、自然を愛する美しいこころを持っています。
そんな虔十を見守る家族愛を感じることもできる、こころがあたたまる作品です。

虔十公園林 (ガラス絵の宮沢賢治 (2)) Book 虔十公園林 (ガラス絵の宮沢賢治 (2))

著者:宮沢 賢治
販売元:草の根出版会
Amazon.co.jpで詳細を確認する

朗読会が終わり外に出ると・・・
隅田川が昼間とはまったく違う光景に。。
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美しく変身していた隅田川に向かって「ひねもす朗読会」のメンバーと一声叫んできました。気持ち良かった~happy01

朗読をこよなく愛する「ひねもす朗読会」のメンバーと過ごした一日。。
たくさんの刺激を受けることができました。
次回は2月・・。
今から何を読もうか・・とても楽しみです♪

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2009年11月 7日 (土)

宮沢賢治『わたくしどもは』

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久しぶりの朗読アップは宮沢賢治詩ノートより「わたくしどもは」

右の絵はSNS(趣味人倶楽部)のお友達ナイソーヤさんに描いて頂いた「わたくしどもは」のイメージ画。。
ナイソーヤさんのキリ番を踏んだプレゼントで頂いた物です。

キリ番を踏んだ人のリクエストに答えて絵を描いて下さる・・・という企画だったのですが・・
私のリクエストは「宮沢賢治のお話しを何でもいいから絵にして下さい」・・というものでした。

ナイソーヤさんは賢治の本を読むところからスタートして下さいました。
そして、ナイソーヤさんが選んだ作品は賢治の詩「わたくしどもは」。。

儚い夫婦の象徴のような月下美人の花の絵。。
賢治の世界を見事に絵に表してくださいました。
ナイソーヤさん、ありがとうございました。
お部屋に飾らせて頂いています。

『わたくしどもは』    宮沢賢治

わたくしどもは
ちゃうど一年いっしょに暮らしました
その女はやさしく蒼白く
その眼はいつでも何かわたくしのわからない夢をみてゐるやうでした
いっしょになったその夏のある朝
わたくしは町はづれの橋で
村の娘が持って来た花があまり美しかったので
二十銭だけ買ってうちに帰りましたら
妻は空いてゐた金魚の壷にさして
店へ並べて居りました
夕方帰って来ましたら
妻はわたくしの顔を見てふしぎな笑ひやうをしました
見ると食卓にはいろいろな果物や
白い洋皿などまで並べてありますので
どうしたのかとたづねましたら
あの花がきょうひるの間にちゃうど二円に売れたといふのです
・・・・その青い夜の風や星、  
   すだれや魂を送る火や・・・・
そしてその冬
妻は何の苦しみといふのでもなく
萎れるやうに崩れるやうに一日病んで没くなりました

新編宮沢賢治詩集 (新潮文庫) Book 新編宮沢賢治詩集 (新潮文庫)

著者:天沢 退二郎,宮沢 賢治
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


賢治の「おきなぐさ」のお話しをイメージしたおきな草の絵も描いている途中のナイソーヤさん・・。
完成が楽しみです♪ 

5月の岩手旅行ですっかり「おきなぐさ」に魅せられてしまった私は、庭をおきな草でいっぱいにしたいと・・・5月からずっと苗や種を探していたのですが・・・
やっと手に入れることができました。
来年の春の開花が待ち遠しいですbud
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『走れ!ケー100 記録写真集 出版記念会』
私が10歳の時に出演させて頂いたドラマ「走れ!ケー100」の写真集が発売されることとなりました!
当時の監督さんや出演者、そしてスタッフさんが参加する出版記念会が開催されます。
ケー100ファンの皆さま・・・一緒に楽しい時間を過ごしませんか?

日時:2009年11月22日(日) 14時~16時

場所:「Touch of Spice(タッチ オ ブ スパイス)」 
    東京都新宿区新宿3-28-10 ヒューマックスパビリオン4F
     http://www.erawan-jp.com/tos/map.html
会費:3000円(写真集代別)

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2009年6月24日 (水)

宮沢賢治『よだかの星』③

宮沢賢治作 『よだかの星』③

『つめたいものがにわかに顔に落ちました。
よだかは眼をひらきました。一本の若いすすきの葉から露がしたたったのでした。
もうすっかり夜になって、空は青ぐろく、一面の星がまたたいていました。
よだかはそらへ飛びあがりました。今夜も山やけの火はまっかです。よだかはその火のかすかな照りと、つめたいほしあかりの中をとびめぐりました。
それからもう一ぺん飛びめぐりました。
そして思い切って西のそらのあの美しいオリオンの星の方に、まっすぐに飛びながら叫びました。
「お星さん。西の青じろいお星さん。どうか私をあなたのところへ連れてって下さい。灼けて死んでもかまいません。」』
(音楽はTAM Music Factoryさんよりお借りしています)

「よだかの星」の朗読も今日で最後です。
忙しい時間を割いて私の拙い朗読にお付き合い下さっている皆さま・・ありがとうございます。「よだかの星」①②を聴いてコメントや感想を送って下さりとても嬉しく思っています。
ついでに・・・「よだかの星」の最後もお付き合いくださいね。。

よだかの星 (宮沢賢治どうわえほん) Book よだかの星 (宮沢賢治どうわえほん)

著者:宮沢 賢治
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

醜いよだかは最後に自分の力で星になっていつまでも輝き続けます。
悪口を言われて鳥の仲間から疎外感を感じて自ら空へ旅立った「よだかの星」の話は現代のいじめによる自殺・・・と結びつくような話ではないかな・・・と思いました。
賢治はこんな自殺者が増える現代を予測していたとは思えないけれど、人生の辛さみたいなものを賢治自身が感じていたのかな・・・と朗読をしていてふと思ってしまいました。

前回朗読した「おきなぐさ」も最後は星になり、「よだか」も最後は星になって輝き続ける・・・という賢治の作風から、姿形はなくなっても「いのち」は永遠に生き続けるのだよ・・・というメッセージを感じることができました。

さて・・最近の私は気の向くままに色々なことに挑戦したり参加したりしていますが・・新しくClub Will beという残間里江子さんが主催しているクラブに登録してみました。
ちょうど、子供も独立したし、母の介護もなくなったし・・
独りの時間を有意義に使って人生を楽しく生きたい・・という私の今の心情と、 
Club Will be」のコンセプトがピッタリと合ったので即参加してみました。

「お国言葉で語りっこ」の告知もしていただきました。
http://www.club-willbe.jp/bbs/index.html#0623minwa

また新しい世界が広がりそうで楽しみです。
皆さんも登録してみませんか?

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6月28日(日)「お国言葉で語りっこ」
川崎市立日本民家園にて 1時半~

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2009年6月21日 (日)

宮沢賢治『よだかの星』②

1_2 宮沢賢治作 『よだかの星』②

「夜だかは巣から飛び出しました。雲が意地悪く光って、低くたれています。夜だかはまるで雲とすれすれになって、音なく空を飛びまわりました。
 それからにわかに、よだかは口を大きくひらいて、はねをまっすぐに張って、まるで矢のようにそらをよこぎりました。小さな羽虫が幾匹も幾匹もその咽喉にはいりました。
 からだがつちにつくかつかないうちに、よだかはひらりとまたそらへはねあがりました。もう雲は鼠色になり、向うの山には山焼けの火がまっ赤です。
 夜だかが思い切って飛ぶときは、そらがまるで二つに切れたように思われます。一疋の甲虫が、夜だかの咽喉にはいって、ひどくもがきました。よだかはすぐそれを呑みこみましたが、その時何だかせなかがぞっとしたように思いました。」 
・・・続きは「青空文庫」でどうぞ。。
(音楽はTAM Music Factoryさんよりお借りしています)

「よだかの星」の朗読第2回目です。
「よだかの星」って本当にあると思いますか?
Wikipediaには・・・
「よだかの星がどの星か特定されていないが、今からおよそ440年前の夜、カシオペア座の横で突然シリウスよりも青く輝きだし、しばらくして見えなくなったが、今でも電波を出し続けている、チコ星連想させる話である。」とあります。
チコ星という星を「よだかの星」に見立てて童話を書いた賢治の発想に、またまた感心してしまう私でした。

宮沢賢治童話村「賢治の教室」にあるよだかの説明。。
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bud今日の庭の花
雨上がりの庭はキラキラ輝いていましたshine
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6月28日(日)「お国言葉で語りっこ」
川崎市立日本民家園にて 1時半~

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2009年6月18日 (木)

宮沢賢治『よだかの星』①

20096_0821_2宮沢賢治作 『よだかの星』

「よだかは、実にみにくい鳥です。
顔はところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしはひらたくて、耳までさけています。
足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。
ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。」
・・・続きは「青空文庫」でどうぞ。。

今日から3回にわけて「よだかの星」をお届けします!拙い朗読ですが、賢治ワールドを味わって頂ければ・・と思います。
(音楽はTAM Music Factoryさんよりお借りしています) 

camera上の写真は今日のお気に入りの一枚です!

今日は、仕事で竹芝まで行ってきました。
大好きな海を眺められてしばし幸せ気分に浸っていました。。
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桟橋にねずみが!こんなに大きなねずみは初めてみましたeye
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「旧芝離宮恩賜庭園」にもフラッと立ち寄ってきました。
都会の真ん中に残された江戸最古の大名庭園。
庭園の周りは世界貿易センタービルなどの高層ビルが建ち、ゆりかもめが走り・・・近代と古代の融合がなかなか良い雰囲気でした。。
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庭園の中で見つけた花々。。
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カメラ目線。。可愛いcat
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6月28日(日)「お国言葉で語りっこ」
川崎市立日本民家園にて 1時半~

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2009年5月17日 (日)

宮沢賢治『おきなぐさ』

200943054_2501 『おきなぐさ』  宮沢賢治

 うずのしゅげを知っていますか。 
 うずのしゅげは、植物学では、おきなぐさと呼ばれますが、おきなぐさという名はなんだかあのやさしい若い花をあらわさないようにおもいます。
 そんならうずのしゅげとはなんのことかと言われても私にはわかったようなまたわからないような気がします。
【続きは青空文庫でどうぞ・・・】

こんな書き出して始まる宮沢賢治の「おきなぐさ」という物語をご存知ですか?
岩手の旅で「おきなぐさ」に出会い、この朗読をしたくなりました。
(写真は遠野で見つけた「おきなぐさ」の花です)

この作品は賢治が27歳の時に書かれた作品です。
最愛の妹トシを亡くした後の半年間、賢治の詩の作品は見つかっていないそうです。
空白の半年間のあとに書かれたのが、この「おきなぐさ」だということです。
物語の最後、種になったおきなぐさは、風にのって飛び散っていきます。。
賢治はおきなぐさの魂は天に昇った・・・と書いています。
それはきっと、トシの魂が天に昇ったのとだぶらせているのではないかと思いました。

実際に「おきなぐさ」=「うずのしゅげ」を見たあとは、物語の内容がよく理解でき、賢治が「おきなぐさ」を通して伝えたかったこと・・・命は終わっても、魂は生き続ける・・・というメッセージが伝わってきたように思いました。

こんな可憐な花を題材に「命」について書いてしまう賢治の感性は素晴らしいと思いました。

おきなぐさ;いちょうの実 (日本の童話名作選) Book おきなぐさ;いちょうの実 (日本の童話名作選)

著者:宮沢 賢治
販売元:偕成社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「宮沢賢治記念館」には、こんな立て札とともに「おきなぐさ」が植えられていました。。
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bud本日の庭の花bud  
          芍薬               矢車天人菊(ガイラルディア)
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    フォックスグローブ                シラー    
Img_52921 Img_52451 

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2009年4月22日 (水)

宮沢賢治『やまなし』


久しぶりの朗読更新です。。
ブログのファイルの容量変更に伴って、長い朗読のアップができなかったのですが・・・
ようやく問題解決。。
やっと、今まで通りに朗読がアップできるようになりました。
半年もアップできないでいたのに・・・
ポッドキャスティングのリスナー数は今日現在1,998人に。。
もうすぐ2000人突破です!
拙い朗読を聴いて下さっている皆さま・・本当にありがとうございます。
これからもノロノロの亀更新ですが、続けていきたいと思っていますので・・・
どうぞよろしくお願いします。

さて、久しぶりの朗読は宮沢賢治の「やまなし」。。
学校の教科書にでてきましたよね。
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」・・って・・クラムボンって何?と・・・
誰もが疑問に思っていたのではないでしょうか・・?
さて・・クラムボンの正体とは・・・

こちらのページにとても興味深い諸説がのっています。。
『賢治/やまなし』

蟹の吐く泡説・光説・蟹の母親説・・・色々な説があるけれど・・・
クラムボンの正体は読む者の感性で変化する・・・
そこがとてもいいところなのだと思います。
クラムボンの正体を想像しながら・・是非朗読を聴いてみて下さい。

今月の30日から、4泊5日で賢治の故郷、花巻に行ってきます。
賢治の作品が生まれた地に触れられること・・・今からワクワクしています。

やまなし (画本宮沢賢治) Book やまなし (画本宮沢賢治)

著者:宮沢 賢治
販売元:パロル舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する


このバナーをiTunesにドラッグ&ドロップして「やまなし」をipodでお楽しみ下さい♪

♪朗読の音楽はLUNAさんからお借りしています♪

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2008年8月21日 (木)

『雨ニモマケズ』

Img_0002 日本橋三越で開催されていた「絵で読む 宮沢賢治展」に行ってきました。
賢治の直筆原稿や賢治の水彩画の展示と絵本作家やアーティストたちによって賢治の童話に添えられた絵画作品の展示がされていました。

先日朗読をした「永訣の朝」 「松の針」 「無声慟哭」が所収されている「春と修羅」の初版本や「雨ニモマケズ」が綴られていた手帳「雨ニモマケズ手帳」の実物を見ることができて感動してしまいました。

たくさんの直筆原稿はインクで訂正を重ねながら賢治が悩みながら書いた様子が伺えるもので、とても重みのあるものでした。

たくさんの作品を書いていながら、賢治の生前に出版されたのは自費出版した詩集「春と修羅」、童話集「注文の多い料理店」の2冊だけだそうです。賢治は、今こんなにたくさんの人から作品が愛されていることを知らないのですね。

そして、「雨ニモマケズ」も賢治の死後、遺品の整理中にトランクのポケットから発見された手帳に綴られていたもの。。

掌サイズの黒い「雨ニモマケズ手帳」には作品の下書きの他に経典や賢治の思いなどが綴られています。
実物の「雨ニモマケズ手帳」を目の前にして・・・「人としての生きかた」を模索していた賢治の気持ちが伝わってくるようでした。

そこで・・・今日の朗読は「雨ニモマケズ」。。 

賢治のように・・
「欲はなく、決して怒らず、いつも静かに笑っている・・・」
そんな人間になりたいな・・と
誕生日の今日、改めて思うのでした。。

Img_00201_3
camera今日の夕暮れ・・・紫色の空が広がりました。

『雨ニモマケズ』  宮沢賢治

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシズカニワラッテヰル

一日ニ玄米四合ト味噲ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジョウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ蔭ノ小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ッテ看病シテヤリ 

西ニツカレタ母アレバ

行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ

南ニ死ニソウナ人アレバ

行ッテコワガラナクテモイゝトイヒ

北ニケンクヮヤソショウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒドリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボートヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

ソウイフモノニ

ワタシハナリタイ

雨ニモマケズ (画本宮澤賢治) 雨ニモマケズ (画本宮澤賢治)

著者:宮沢 賢治
販売元:パロル舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Tam88c_1音楽は「TAM Music Factory」さんよりお借りしています。

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2008年8月10日 (日)

宮沢賢治『無声慟哭』

20088_0101_3

宮沢賢治の最愛の妹とし子の臨終に書かれた詩、 「永訣の朝」「松の針」の朗読をしてきましたが、今日は三部作の最後「無声慟哭」の朗読に挑戦です。。

賢治の一番の理解者であった最愛の妹とし子は、大正11年11月25日、24歳の若さでこの世を去りました。
とし子は父に向かって「兄をよろしくお願いします」と最後の言葉を残して亡くなったそうです。。

「修羅」を歩いている・・・という賢治。。
生きることに悩み、葛藤している賢治の気持ちが伝わってくる詩です。

camera・・・高幡不動尊の「六地蔵」(左から地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)
高幡不動に住んで5年目・・・・お不動様にはよく行くのですが・・・
ここに「六地蔵」があることを知りませんでした。
ちびたさんのブログで知りました)


『無声慟哭』

こんなにみんなにみまもられながら
おまへはまだここでくるしまなければならないか
ああ巨きな信のちからからことさらにはなれ
また純粋やちいさな徳性のかずをうしなひ
わたくしが青ぐらい修羅をあるいてゐるとき
おまへはじぶんにさだめられたみちを
ひとりさびしく往かうとするか
信仰を一つにするたつたひとりのみちづれのわたくしが
あかるくつめたい精進(しやうじん)のみちからかなしくつかれてゐて
毒草や蛍光菌のくらい野原をただよふとき
おまへはひとりどこへ行かうとするのだ

     (おら、おかないふうしてらべ)

何といふあきらめたやうな悲痛なわらひやうをしながら
またわたくしのどんなちいさな表情も
けつして見遁さないやうにしながら
おまへはけなげに母に訊(き)くのだ

     (うんにや ずゐぶん立派だぢやい
      けふはほんとに立派だぢやい)

ほんたうにさうだ
髪だつていつさうくろいし
まるでこどもの苹果の頬だ
どうかきれいな頬をして
あたらしく天にうまれてくれ

     (それでもからだくさえがべ?)
     (うんにや いつかう)

ほんたうにそんなことはない
かへつてここはなつののはらの
ちいさな白い花の匂でいつぱいだから
ただわたくしはそれをいま言へないのだ

     (わたくしは修羅をあるいてゐるのだから)

わたくしのかなしさうな眼をしてゐるのは
わたくしのふたつのこころをみつめてゐるためだ
ああそんなに
かなしく眼をそらしてはいけない

検証・宮沢賢治の詩〈2〉「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」 Book 検証・宮沢賢治の詩〈2〉「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」

著者:山下 聖美
販売元:鳥影社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Shu3_2音楽は秋山裕和さんよりお借りしています

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2008年7月28日 (月)

宮沢賢治『松の針』

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一日の終わりを告げる夕焼けタイム・・・。
今日は真っ赤に燃える力強い夕焼けが西の空を彩りました。

前回、宮沢賢治「永訣の朝」の朗読に挑戦しましたが、今日は「松の針の朗読に挑戦です。
「永訣の朝」に続き、妹とし子の死に際し書かれた連作となっている作品に「松の針」「無声慟哭」があります。 賢治の妹とし子に対する深い気持ちに触れてみたいと思い三部作と言われているこれら作品の朗読をしてみようと思いました。

松のえだを頬に当てて
「ああいい さつぱりした  まるで林のながさ来たよだ(林の中に来たようだ)・・・
とさっぱりした表情をするとし子。。
そんなとし子を見て「私に一緒に行けとたのんでくれ・・・」と哀願する賢治・・。
「永訣の朝」に続き、死に向かっていくとし子ととし子を見守る賢治の気持ちがせつない詩です。

『松の針』

    さつきのみぞれをとつてきた
    あのきれいな松のえだだよ
おお おまへはまるでとびつくやうに
そのみどりの葉にあつい頬をあてる
そんな植物性の青い針のなかに
はげしく頬を刺させることは
むさぼるやうにさへすることは
どんなにわたくしたちをおどろかすことか
そんなにまでもおまへは林へ行きたかつたのだ
おまへがあんなにねつに燃され
あせやいたみでもだえてゐるとき
わたくしは日のてるとこでたのしくはたらいたり
ほかのひとのことをかんがへながら森をあるいてゐた

      (ああいい さつぱりした
              まるで林のながさ来たよだ)

鳥のやうに栗鼠のやうに
おまへは林をしたつてゐた
どんなにわたくしがうらやましかつたらう
ああけふのうちにとほくへさらうとするいもうとよ
ほんたうにおまへはひとりでいかうとするか
わたくしにいつしよに行けとたのんでくれ
泣いてわたくしにさう言つてくれ

     おまへの頬の けれども
     なんといふけふのうつくしさよ
     わたくしは緑のかやのうへにも
     この新鮮な松のえだをおかう
     いまに雫もおちるだらうし
     そら
     さわやかな  
     terpentine(ターペンテイン)の匂もするだらう

terpentine(ターペンテイン)=松やに 

検証・宮沢賢治の詩〈2〉「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」
検証・宮沢賢治の詩〈2〉「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」  

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音楽は「音楽工房 夢見月」さんよりお借りしています。

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